ロッキード事件50年で朝毎読3紙と文藝春秋が特集を競う

アメリカの軍需メーカーから日本政府の高官らに30億円が渡ったとされるロッキード事件で1976年7月27日に田中角栄元首相が逮捕されてから満50年を迎えた2026年夏、朝日、毎日、読売の3大紙がそれぞれ特集記事を紙面化し、朝日新聞と文藝春秋が関連の動画を配信した。私(奥山)はこのうち、朝日新聞、毎日新聞、文藝春秋の企画に関わった。
奥山俊宏@theLetter 2026.08.11
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7月27日の朝刊一面で

 7月27日の新聞各紙のうち、朝日、毎日、読売の3紙が1面でロッキード事件を扱った。

2026年7月27日の朝日、毎日、読売3紙(記事本文を読めないように画像加工)

2026年7月27日の朝日、毎日、読売3紙(記事本文を読めないように画像加工)

 朝日新聞は一面トップに「戦後最大の疑獄 明かす資料」の横見出し、「ロッキード事件50年 担当検事に託され」の縦見出しを掲げ、ロッキード事件の捜査主任検事だった故・吉永祐介元検事総長と元NHK司法記者の小俣一平さん(74)の縁を紹介する記事を掲載した。沢伸也編集委員の記事は2面へと展開し、そこには「元首相の衝撃『極秘』の内幕」「『灰色高官』12議員の聴取記録も」との見出しと私(奥山)を含む3人のインタビュー記事が添えられた。

 毎日新聞は1面の肩に連載「語る ロッキード事件50年」の「上」を置き、「特捜検事 極秘に田中邸へ」との4段見出し。社会面へと続く松下英志記者の記事で、50年前の7月27日朝、東京・目白台の元首相宅から霞が関の東京地検まで田中角栄前首相を連行した松田昇元特捜部検事(92)の言葉を紹介した。「元首相らはそうそうたる力を持っていたが、捜査によって起訴し、適正に処罰させるという法の下の平等を実現できた」

 読売新聞も1面の肩に連載「ロッキード事件50年」の第1回記事を置き、「元首相摘発 残った死角」「特捜、供述重視レガシー化」の見出しを配した。1976年7~9月、米国ロサンゼルスの裁判所でおこなわれたロッキード社幹部らの証人尋問にあたって、日本の検察が、それら幹部に日本国内での刑事免責を与える異例の措置をとった経緯に触れ、大野恒太郎元検事総長の振り返りを紹介した。それに続く社会面の記事では、目白台の田中元首相宅の玄関の前で、2026年7月9日に50年前を振り返る松田元特捜部検事と水野光昭元事務官の写真を載せた。

刑事免責に関する元検事総長のコラム

 大野元検事総長は、弁護士として現在所属する法律事務所のウェブサイトで「ロッキード事件50年」と題するコラム原稿を公開した。

 検事任官1年目の1976年10月、米国ロサンゼルスの裁判所でおこなわれたロッキード社幹部らの嘱託尋問の調書を翻訳する作業に携わった経験と、78年に米国留学した際にまとめた修士論文「刑事免責-日米法制の比較研究-」(Immunity of Witnesses -A Comparative Study of the Japanese and American Systems-)に触れて、大野さんは、ロッキード事件で当時の検察が用いた捜査手法について、次のように述べる。

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